さて問題のこのシューズである。

なにゆえ唐突にもこのシューズをポチることに至ったのかというと深い深い理由があるのだ。
冬用の足回りシステムは過去記事のとおり、某著名ブログを参考にして、通気性のよい非防水ローカットのランニングシューズ+ネオプレンのシューズカバーの保温層+防水透湿性のオーバーシューズ、といったレイヤードシステムを半年かけて構築してきたのだったが、実際に使ってみてオーバーシューズの足裏の耐久性が思ったより弱かったことがほころびとなって結果的に大きな弱点を抱えることになった。というのも、雨の日の舗装路面や雪解けで濡れた岩肌の山道をどう歩くのか?ということ。
防水性を重視してオーバーシューズで歩くと足裏が摩耗して穴が空いてしまう。ではということでオーバーシューズを脱いでイーサーTEC SSで直に歩いてみたが水たまりに触ると見事に浸水してきた。モンベル製ネオプレンのシューズカバーも浸水防止には役に立たない。となると、スタビライザーズなんかののスパイクソールを追加購入してオーバーシューズの上からさらに重ねる必要が出てくるのだが、重量を見てみるとアイゼンよりも重かったりするので、これ以上荷物を増やすのはいかがなものかと。もしくはNEOSなんかのソール付きのオーバーシューズもあるが、あれはどうも素材を見るからに透湿性に難があるのではないかと疑ってみたり。そもそもこのシステムは蒸れからくる凍結を防止することが大前提だったはずなので、オーバーシューズの透湿性は絶対条件だ。あぁどうしたものかと。
やはりシンプルで小さな道具を柔軟に組み合わせ階層化していくことで複雑な問題を解決するというUNIXの思想に基づいた分散型システムから、全ての機能を一つの体系に集約したApple的なる垂直統合型モデルに回帰すべきじゃないのだろうか?などとと思い至ってしまったのである。そしてポチったのがこのGG FLY BUGrip。
ライニングに透湿防水メンブレンのBUGdriを使用し、止水ファスナー付のゲーターが一体になっているので防水性が非常に良い上、このゲーターによって走行歩行中の外部からの土や小石の浸入を防ぎます。アウトソールはグリップ力抜群のNew BUGripソール、トレイルランニング、アドベンチャーレース、冬の凍った地面でのウォーキングに最適です。
【メンズ】GG FLY BUGrip【コード】#70403-9
【サイズ】US8~12 (26.0~30.0cm)
【レディス】GG FLY-L BUGrip【コード】#70404-9
【サイズ】US5.5~9.0(22.5~25.5cm)
【共通】【素材】アッパー:ナイロン×合成皮革/ライニング:クイックドライメッシュ+BUGdri
【重量】418g(US8サイズ片足)【ミッドソール】New スリム
【アウトソール】New BUGrip
狙いは、これ一足で全ての機能をまかなうということ。めんどくさい重ね履きをしなくてもよくなり、結果的にトータル重量も稼げる。やっぱり最後は統合ソリューションだよね、と。
ゲーター一体型なので分かりにくいが中身はローカットシューズになっている。足首フリーがよいかどうかは好みの問題だが、僕的には休憩時のリラックス感を重視しようかと。足首ホールドされたままじゃ休まらなくて疲れが抜けない気がしてね。
足裏にはBUGripという、氷面にはがっしり食い込みアスファルトの路面では引っ込むという面白いスパイクがついている。微妙な空気圧で出し入れする仕組みみたいだ。
足を入れてみた感覚としては、幅広のVASQUEとは対象的に細身な形状で左右からの締め付けバッチリ効いてる感じ。家にあるシューズだとSCARPAゼログラビティに似ている。日本人的な足形の人にはたぶん向かないだろう。僕はわりとどんな靴でもフィットするのだが、冬期用としてはVASQUEのようなゆったりした足入れ感のほうが蒸れ予防&血行促進のためにもよいのかなという気がする。
イーサーTECHのBOA機構になれてしまった身としては、GG FLYのゲーターをめくって紐を結んだり解いたりなんてめんどくさいことはできなくなってしまったので、Xtenexという伸縮性の靴ひもを買ってきてこれに結び替えた。これで足の出し入れはかなり楽になった。

さて実際使ってみての感想ですが、弱点がバラバラと出てきました。
[弱点その1: 騒音]
アスファルトを歩くときにBUGripがとにかくうるさい。普通のスパイクよりも空気圧で出入りする分、ギャルルシュッポ、ギャルルシュッポ、という異様な爆音を立てて歩くことになる。夜中にこれを履いてランニングなんかしたら近所迷惑もいいところだ。
仕方がないのでなんとか音を和らげようと、BugwebというこれまたICEBUGの軽量スパイクを買ってきて、裏表反対に取付けてスパイク同士を殺すことで騒音の緩和を試みた。これで騒音は半分程度になって何とか街路を歩けるくらいまでにはなった、が、無駄無駄無駄ァーッ!
もうむしろね、BUGripを全部引っこ抜くか、ソール丸ごと張り替えてしまおうかと思ったほど。実際、凍結路面なんかほとんど遭遇しないんだし。
[弱点その2: 防寒・保温性]
厳冬期用シューズとはいえ、その機能はスパイクによる氷面へのグリップとゲーター一体による雪の入り込み防止・および防水が仕様であって、防寒・保温のための性能はなかった!-20℃の雪山でがっつりラッセルしてると足先がじんじんと冷たくなってきてしまった。
仕方がないのでその次の山行からは、やはりネオプレンのシューズカバーを持っていて保温層を追加してやることになった、が、無駄無駄無駄ァーッ!
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結局いろいろとオプションパーツを用意することになって、統合ソリューションとしてはまったくイマイチな結果となった。やはりおとなしくスタビライザーズを買っておけばよかったのか。
マイカー山行する人で、奥多摩とかの低山にアイゼンなしで行く場合にはいいシューズかもしれない。凍結面での安心感はやはり違う。とはいえさらさらの深い雪面にはまったく無力で滑りまくるので、そういう用途でのアイゼンの代わりにはならない。
どうにも冬期の足回りは今季中にFixすることはできなかった。来シーズンへの持ち越し課題とする。











