ついにというか、まさかというか、このニュースにはビックリしましたね。
著名人などのブログに悪意の書き込みが集中して閉鎖に追い込まれたりする問題で、警視庁は、男性タレント(37)のブログを攻撃した17~45歳の男女18人について、名誉棄損容疑で刑事責任を追及することを決めた。
「殺人犯」などと事実無根の書き込みが繰り返されたという。警察庁によると、「炎上」と呼ばれる現象を引き起こす集団攻撃の一斉摘発は初めて。匿名を背景にエスカレートするネット世界の“暴力”に歯止めをかける狙いがある。
警視庁関係者によると、18人は大阪府高槻市の国立大職員の男(45)、千葉県松戸市の男(35)、札幌市の女子高校生(17)ら。すでに自宅などを捜索してパソコンや携帯電話のデータを押収、近く同容疑で書類送検する。
(2009年2月5日03時03分 読売新聞)
ポイントはいくつかあると思うんですけど、一番大きいのは刑事告訴で一網打尽にされたことか。今までは”表現の自由”の建前もあってかある意味聖域でしたからね、たいていは民事訴訟にしかならなかったみたいですけど、警視庁はそこまで思い切って踏み込みましたか。P2Pファイル交換から犯罪予告に続き今度は名誉毀損ですよ。またぞろぞろとしょっぴかれる暗黒時代が来るんですかね。で、マスコミのほうも平気で一面トップで扱って片棒を担いでいる様子。言論の担い手のはずがそこまでネット憎しですかと、それはそれで面白くもあり、恐ろしくもあり、とにかく匿名ネット社会はもう世の中的には完全に四面楚歌ですね。もっとやれやれという声が大きい気がしますし、当局もその世論の影響を少なからず受けるでしょうし。
二つ目のポイントは、警察さんはネットの書き込み情報を”真実に相当する理由”とは見なさなかったということか。ようするにネットの書き込みは信頼するに足りない情報だと。でもそうすると、”見る側も、個人の発信する情報が一律に信用性が低いという前提で閲覧するわけではない”としていたこのまえの有罪判決とは微妙に矛盾したりするんじゃないかとも思うんですけどね。
三つ目は、とはいえ名誉毀損でしょっぴくのに”真実であるかどうかは法律上は関係ない”ということだ。その線引きをするのは警察の役目ではないし、彼らがどういう基準で告発に踏み切るのか、それも彼らの手心次第なわけだったりして。うはー、ここちょっと問題かと。
やはり真実相当性のあるなしと影響力の大小とで対応は分けて考えるべきだしそういうルールの整備もするべきだとは思いますけどね、でもまぁ今回はですね、あきらかな虚偽に基づいてやってたわけですし、脅迫まがいの書き込みもあったらしいですし、これは明らかにクロでしょ、かわいそうですが。
なんていうかですね、自分の人生と関わりのないことにそこまで執拗に粘着して夢中になってしまう人達というのかですね、誰かがレスポンスしてくれるのがうれしかったのか、当事者が困った顔をするのをイメージして満足したかったのか、で数百件のコメントスクラムも蓋をあけてみたらたった18名のラウドマイノリティーだったり、ただでさえそんな哀れな方々なのに犯罪者にまでなってしまったらもう可哀想すぎて涙ちょちょ切れますよ。
警察さんもね、暴走する蟲たちに業火を放つ巨神兵のごとくで、ありがたがっていいのやら、恐るべきことなのやら。”炎上”だってそれなりに世論集約システムだったり権力の牽制機能だったりを果たしてきたものもあるとは思ったりしてみたり。とはいえネット中傷被害の年間相談件数も8000を超えるわけでそれも氷山の一角だろうし被害はそれなりに大きい。天秤にかけるとどうか。
「アスベル、みんなに言って、匿名掲示板の生まれたわけを。蟲は世界を守ってるって!」
「蟲と人とは一緒には住めないのだよ」
「殺さないでぇー・・・」
(改変引用 from スタジオジブリ)
みたいなw
そういえば、うちのブログにもハッキングをほのめかすようなコメントが来てスパムフォルダに入れておきましたけど、あれは脅迫だったりする?某所もあらいざらいさらってみたら香ばしいものもぞろぞろ出てきそうだしな。試しにごやっかいになってみるとどういうプロセスを通ってどういう基準で判断されていくのか、そういう好奇心はないわけでもないんだけどしかしなぁ、うーむ。
犯罪予告みたいに某所でも一般ユーザによる監視通報というか自浄作用が働くようになったりするのかしら。
