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Archive for 2008年10月

GoLite Adrenaline 0°

昨シーズンにはじめた冬山ハイクに先立って購入したモンベルのU.L.SSダウンハガー#1。本来なら#0のほうが安心なのだけれどできるだけ重い物は背負いたくないという欲目から重量が1.06kgで冬も使えるということでこいつに決めたのだが、やはり寒い。1月、2月に2,200-300mくらいのところで使ってたのだけれど腰の辺りからじわじわと突き刺すような寒気が立ち上がってくる。まぁマットを厚くしろという話もあるが。

そして先日の北岳で、このときは軽量夏用シュラフのイスカAir280を使ったのだけれど、夜凍えて寒さに打ちのめされて翌日もふらふらになって辛うじて下山。この寒さというやつは、多少我慢して寝ることはできても、確実に体力を奪って行くのだということを認識。

暖かく寝るということがいかに重要か身にしみて思い知ったところで、さて今シーズンの冬山。もはや#1では恐怖すら覚えてしまうようになってしまった。軽量化なんて二の次だ。冬の3,000mでも暖かく安眠するのだ!ということでシュラフの新調。

検討したのは以下。

(1) モンベル U.L.SSダウンハガー#0 / 1.30kg / 800FP / Fill weight 794g / 47,800 Yen

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(2) The North Face Hightail / 910g / 850FP / Fill weight 565g / 50,400 Yen

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(3) ISUKA AIR 810 EX / 1.18kg / 750FP / Fill weight 810g / 39,900 Yen

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(4) NANGA ナノバッグ 720SPDX / 1.13kg / 860FP / Fill weight 720g / 64,470 Yen

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(5) Mountain Hardware ファントム 0 / 1.19kg / 800FP / Fill weight 803g / 58,800 Yen

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(6) Marmot Lithium Reg / 1.25kg / 850FP / Fill weight 794g / $449

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(7) GoLite Adrenaline 0° / 1.25kg / 800FP / Fill weight 880g / $400

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まぁどれも一長一短ある。メーカー公称の適応温度とかはイマイチ基準が統一されていないので、重量、フィルパワー、ダウン量とあとは価格から検討することにした。

ダウンハガー#0は、比較してみるとあまりウルトラライトとは言えない。ていうかトータルだと一番重いしダウン対比の重量効率も良くないのでは?ていうかテント内であまり胡座とかかかないしストレッチもいらね。ということで却下。

ノースフェイスのHightailは気になったが、この保温力ではたぶん今の#1に毛が生えた程度かなと。でも軽いしかっちょいいし欲っすぃ。。。

イスカAIRは、いまさら750FPかよっ、という独断と偏見で却下。あと、NANGAはダントツにお値段が高いっしょ、これは買えんよぅ。

残るは、微妙に軽めのMHファントムと、850FPが魅力のMarmotと、ダウン量880gで重量効率のよいGoLiteだが、最終的に決定したのは、、、GoLite Adrenaline 0°!REIでポチッと購入。送料がなんと$90かかった。でも円高なのが救い。

並べたところ。左からGoLite Adrenaline 0°、モンベルU.L.SSダウンハガー#1、イスカAIR280。

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ダウンハガー#1(ダウン量は567g)と比べてもロフトのふくらみ具合が実に違う。ていうか、ついに三本持ちか。。。

最近は背面のダウンを少なくしたりするのが流行っているらしいが、Adrenalineは背面にもダウンはしっかり入っている。冬期は横向きに寝たほうが地面の寒気は防げるからそれもよし。

そういえば、なんか米国のBackpacker Editor’s Choice 2008という賞をいただいたらしい。

最大の特徴は、この頭周りの形状とセンタージッパー。

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とにかく頭部の保温力は半端ない。みっちりがっしり隙間なくダウンで固められている感じ。ドローコードも摩擦が強く決して緩まない。ていうか緩めにくい。センタージッパーも扱いやすくてGood。ジッパーを空けてシュラフを頭にかぶったり肩にかけたりしながら食事をとるとかもしやすい。欠点としてはジッパーが半分までしかないので足下の温度調節ができない点か。

空けてみたところ。

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ネックゲーターもちゃんとある。後ろ側が厚く、前面がやや薄くなっている。マジックテープでネックゲーターを閉じた状態でも、のど元でごそごそすると手首一本が外に出る隠し穴?があってこれがまたドローコードを引っ張ったりとかに便利だ。

このシュラフ、まだ日本ではほとんど出回っていない、というかネット上にも情報があがってないみたいですので、購入される予定の方、質問などあったらお気軽にどうぞ。

これで重量は、ダウンハガー#1の1.06kgからAdrenaline 0°の1.25kgと、190g増えたことになる。あぁウルトラライトが遠のいて行く。

北岳でハンガーノック

先週の北岳トレイル。

土曜日の午後に新宿発あずさにて甲府へ。タクシーで芦安まで移動して駐車場でテント張って待機しつつ、朝方にバスで登山口の広河原へ向かい、北岳肩の小屋を目指す。

紅葉も美しく快晴。

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2800m付近からは視界が開ける。やや肌寒い。雲海に沈む鳳凰三山。

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稜線の果てに北岳が見える。

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夕焼けの空に中央アルプス?を望む。

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夕日が照らす稜線。

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肩の小屋に着いたはいいがとにかく寒い。もうすっかり秋深し。夏用シュラフの装備しかないのが不安なため、小屋で毛布を借りつつ、食事もいただくことに。魚の煮付けは美味。

夜、テントで凍えながら過ごす。月夜の雲海を写真におさめたが、映らず。ここらがiPhoneの限界か。

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朝起きると外気温は-5℃だ。朝焼けのなか富士山が目の前に迫る。

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今回のテント。Black DiamondのOneShotのデビュー戦。

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寒さと高度と風?でトランギアに火がつかず。朝食抜きで出発する。

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北岳山頂(3192m)に到着。向こうに見えるのは鳳凰三山?

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稜線は間岳へと続いて行くが、今回はここから降りることにする。明日は仕事だ。

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秋深し。

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途中で力つき、ハンガーノックに襲われて足下がおぼつかず。おそらく夜に凍えて過ごしたことから体力が回復できていなかったのだろう。朝食抜きもよろしくない。まだ1,000mの高度を下らなければならなかったが、ストックにすがりつきなんとか広河原までたどり着く。頭痛と目眩がして両足が棒のように動かず。でもバスに乗って甲府駅に着く頃には頭痛は治っていた。

体重かけすぎてストック(ULバランサーFoxtail)が曲がってしまった。 また直さなければ。

今回の装備

バックパック: Granite Gear / VaporTrail 59L
テント: Black Diamond / OneShot + Fibraplex / Carbon Tent Pole
シュラフ: ISUKA / Air 280
マット: Pacific Outdoor / UberLite
枕: Montbell / UL Comfort System Pillow
火器: Trangia / アルコールバーナー + ゴトク + SnowPeak / チタンシングルマグ 450
ストック: ODBOX / ULバランサーFoxtail
ライト: Petzl / e+lite
マルチツール: Leatherman / Squirt P4
携帯+カメラ+GPS+音楽: Apple / iPhone 3G + SANYO / eneloop mobile booster
水筒: Hydrapak 2L + Platypus 1L
保温着: Patagonia / Down Sweater
サポートタイツ: ワコール / CW-X
帽子: Outdoor Research / シアトルソンブレロ
レインウェア: Montane / Lite-Speed Jacket + ROCKY / ゴアソックス
時計: SUUNTO / Core Light Green
その他: 食料 + 地図 + レスキューキット

最強の靴下

冬山でどんな靴下を履くべきか。昨シーズンはとにかく暖かければいいのかということでウールの厚手の靴下を二枚重ねで履いていたのだけれど、夜テントで過ごすときに蒸れて保水した靴下が凍り付いて刺すような痛みに苦しめられ、それ以降は日数×2枚の予備靴下を持参して頻繁に交換するようになったのだが、これがまたけっこうかさ張るのだ。とはいえ凍傷は怖い。冬山遭難でまずダメージが来るのは足先の凍傷だ。ここに寒気を感じると恐怖すら覚える。冬山の靴下は、通気性、保温性、防水性など、相矛盾する機能が求められる最もデリケートかつ対策を怠ると高い代償を求められるアイテムなのだ、と思い知った。

で、来シーズンに向けて靴下をなんとかしようと思っていたのだけれど、ググってもいまいち良い解決策は見つからない。厚手のウールの靴下を履け、と。いやそれ凍るって。

すべての機能を1本の靴下に求めるとすべてが中途半端になるのだと思う。アウトドアウェアの常道たるレイヤードを靴下にも適用すべきなのではということでいろいろ工夫してみた今のところの結論。

インナー: ささ和紙五本指ソックス

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熊笹をすきこんだ和紙を糸状にして編み込んだ靴下という優れもの。触ってみると分かるがこれは完全にメッシュだ。蒸れようはずがない。あとは速乾性がどこまであるか。保水したままなのだろうか。試してみないといけない。クールマックスの五本指なども試したけどあればダメ。やっぱり蒸れる。

いずれにしろこのインナー層のみを交換するので、荷物としては軽くなる。

ミドル: Rocky ゴアテックス防水ソックス

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おなじみのゴアテックス素材を靴下にしたもの。がんばって海外から取り寄せた。防水性はばっちりだ。足の蒸れによるインナーの保水した水気を外に直接出さず、透湿機能で徐々に出して行く。そして濡れ戻さない。いわゆる蒸れ・濡れを分断統治するための防御壁。なおかつ外からの水気や寒気を完全にシャットアウトできて暖かさも確保できる。足を水につっこんで靴がずぶ濡れになっても安心だ。いざというときはアウターにすることもできる。

アウター: がまかつポーラーテックソックス

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釣り具メーカーの靴下。保温性に優れたフリース素材のポーラーテックというやつを靴下にしたもの。ウールと比べると、保水せずに速乾するところが違うのか。ただしひとたび濡れると保温力は落ちる(と思う)ので、濡れない事が前提になる。暖かさは問題ないレベルだ、というかとても暖かい。ACORNのなんかはカラフルでかっちょいいけれど、こちらは口回りにゴムがあってずり落ち防止できるのがポイント。とはいえフリースなので生地全体に伸縮性がないのでやはりずり落ちやすいのがネックか。かつてのコギャルのようにソックタッチを塗るか。。。

この三層レイヤード靴下で冬山では最強!のはず。もう凍らせない。たぶん。。。

しかしアウターのフリース部分は外から濡れないことが前提なので、靴自体にも工夫が必要になってくる。近年のゴア系登山靴は、これまた一つのアイテムで防水性と保温性と通気性を持たせようと無茶をするからどの性能も中途半端になるわけで、靴周りもさらにレイヤードを取り入れるべく、ただいまいろいろ海外より取り寄せ中。