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100g以下のスリーピングマットに関する考察


厚さ1cmで重量わずか96gというUber Microを探しているのだけれど海外含めてどこにも見当たらず、もう入手は不可能そうだ。

200905311622.jpg

というので、100gクラスでコンパクトに収納できる夏期用スリーピングマットの自作を考えているんだけれども、マットの素材になりそうなものはいくつかある。

1. ウレタン

主に空気注入型のマットの中身に使われているのがウレタンだそうだ。住宅用の断熱材としても高い性能を誇るらしいが、スリーピングマットとして単独で使うといかんせん体が沈みこむくらい硬度が低い。それはそれで寝心地がいいんだけれども、断熱性は厚さに比例して下がってしまうので、やはりエアなどで硬度を補強してやる必要がある。

2. EVA

ウレタンと比べてとっても硬く、寝そべっても体がほとんど沈み込まない。耐衝撃・耐久性も高い。Therm-a-restのz-liteやリッジレストで使われていることで知られる。沈み込まないということは厚さを保てる、すなわち断熱性を維持できるというのが特徴か。とはいえ真っ平らなEVAの上で寝ると寝心地はあまりよくなさそう。なのでz-liteなんかはデコボコに作られているのだと思われる。ちなみにUber MicroもEVAらしいが真っ平らだ。やはり寝心地はよくないのだろうか・・・?

あまり住宅用の断熱材として使われることはないみたいなので、ウレタンと比べて断熱性能がどうなのかは分からないが、やはり一番重要なのは素材自体の断熱性能ではなく、”厚さ”を維持できるかどうかなのだと思われる。とはいえ伸縮しないということはそれだけ嵩張るということでもある。

3. スタイロフォーム

ウレタンに勝るとも劣らぬ断熱性を誇るらしく、硬度もそこそこ高い。が、耐久性はあまり高くなくビリッと裂けてしまいそうでもある。形状や構造によっては使い手があるかもしれない。

4. アストロフォイル/リフレクティクス

アルミの層で空気のプチプチシートを挟んだ遮熱材。断熱とは原理が異なるので単純な性能比較はできないようだが、意外と使える素材なのかもしれない。

5. ダウン/その他のインサレーション

軽量かつコンパクトに収納できる。ウレタンなどと比べて断熱性はどうなのだろうか?とはいえ最大の問題はいかに”厚さ”を維持するかなので、自立するにはやはり空気の助けを必要とする。

6. 空気

現地調達が可能なので最も軽くコンパクト(笑)。ただし断熱性は最も低い。穴があくと修復が困難。

スリーピングマットに求められる性能は、寝心地、断熱性、重量、コンパクトさ、耐久性の5つだろう。これらをいかに高い次元で融合するか、難しいところ。

いっそのこと、EVAを棒状に切断したものを等間隔で並べてしまうのはどうか?そしてその上に手持ちのインナーダウンなどを敷いて断熱性を補う。等間隔に空間があるから、インサーレーションが圧縮されずに断熱性を活かせる(かもしれない)。シュラフの背面のインサレーションを活かすということもできるだろう。

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寝心地がよく、かつ断熱性も保てるように、間隔と高さを最適化する必要がある。

Uber Microと同じ40cmx80cmのサイズとして、素材は同じEVA。高さを1.5cmに増量して面積が半分になるとすると、72gで実現できる計算。EVAの棒同士はガイラインかなにかで結ぶとしてその重量も若干加わる。四隅をペグダウンしてもいいかもしれない。収納もそれなりにコンパクトになるかな?トレランザックに収納できるくらいにしたい。さてハンズに行きますか。

あ、特許とらなきゃ。ブログで公開してる場合じゃない!?

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  1. 2009-05-31 23:02

    これはおもしろいアイデアですね!
    インナーダウンは着て寝た方が暖かい気がしますが、いかがでしょうか。
    なので、製品化としてはダウンを封入した薄手の敷物も対とした構成のものがよいようにも思います。
    暑い季節は敷物をかけて使用(EVAの棒と敷物の間に寝る)することもできる、というようなTIPS込みで。

  2. 2009-05-31 23:27

    アンダー7kgの次はアンダー100gですか… 積極的ですね〜。
    EVAをタイベックに貼り付けるのは如何でしょう?マット兼グラウンドシートになりますよ。
    試作品が出来上がったら特許なんて言わずにUPしてくださいね。

    ランニングスティックっぽいものが、ぼちぼち完成します。

  3. ulg
    2009-06-01 22:11

    こんにちは
    興味深く拝見させていただいております。

    今回の記事で空気に関して、断熱性が最も低いと書かれていますが、この場合の断熱性とはどういう量を示しているのでしょうか?
    ちなみに空気は熱伝導率が極めて低いことが知られています。
    たとえば、
    http://www.ads-network.co.jp/seinou/se-1/se-0102.htm

  4. wander-z
    2009-06-01 23:02

    > kimatsu先生
    敷物ですか、縫い物系に行ってしまうと帰って来れなくなりそうですね。ミシンのスペックとか調べ出したり。。。
    900FPダウンとeVent生地が入手可能な時代になったら考えようかなぁー。
    あちら方面では人類初の飛行型タープTori-Wingが開発されるらしいですよw

    > mt_hanterさま
    シルナイロンをベースにして貼付けようかとも考えていたところでした。タイベックでもいいですね。
    ランニングスティック、早くアップを。どんなギミックが搭載されているのかワクワク。

  5. wander-z
    2009-06-01 23:03

    > ulgさま
    いや、お恥ずかしい記事を。。。ちょっとした妄想でして
    “断熱性”と言ってしまうのは正しくありませんでしたね、スイマセン。いずれの断熱材も結局は空気で断熱してるわけですからね。

    想像するにマットの暖かさというのは、”背中から地面へと温度が逃げる速度をいかに遅らせるか”、なのだと思っていました。空気だけだと地面から伝導した冷気が対流で一瞬のうちにマット全体に拡散してしまうのであまり暖かくないと。で、対流を防ぐために断熱材を仕込んだり、複数の層を作ったり。。そういう意味では気体の熱伝導率ってあんまり意味をなさない気がしてたり。空気を固定できればいいんですけどね。凍らす!?いやエアーマットにシャボンをふーっとか吹いて泡泡な層を作るとか!泡マット!なんか別の意味に捉えられそうだ。。。

    うーん、なんだか語れば語るほどほころびが出てきつつ支離滅裂ですねwww 勉強します!

  6. 2009-06-02 10:10

    私も、気体固有の熱伝導率ではなくマット内の自然対流を起こす流動性が問題だと考えております。

    対流以外の熱の移動要因としては、伝導、輻射があるわけですが空気の伝導率はULGさんのご指摘通りほぼ断熱と考えられること、輻射による熱移動P≒σA(Ts^4-Ta^4) (σ:ステファンボルツマン定数 A:表面積Ts:放射体温度 Ta:壁面温度)ですがσは非常に小さい値であること、人体と雪面の温度差はせいぜい40度(しかもどちらも300K近辺という低温)であることから、輻射による熱移動も対流に比べると無視できると考えます。なので、輻射熱を反射するというような製品には懐疑的です(AMKヒートシートブランケットでホイル焼きになっていながら、、なのですが、あれも要するに防風性のみの気がします。)ですので、ネオエアーも中間層の輻射熱反射素材より自然対流を2層に分断する効果が大きく寄与するものと考えます。(とここまで書いて一応調べてみたら、ネオエアーの中間層の輻射熱反射なんて公式にはどこにも謳ってないのですね。失礼しました。)

    というわけで、熱伝導率の小さい空気の層をいかに小さいスペースに閉じ込めるかがトータルの断熱性の鍵になるのではと思います。ひるがえってみるとEVAやウレタンフォームはその構造状まさに微少な泡を封じ込めることによって、軽量で断熱性に優れるものになっているわけで、やはり(同一の厚みの場合の)断熱性はもっとも優れるといえそうです。かさばりとのトレードオフになってしまうわけですが。

    自然対流は重力があることで発生しますので、ここは発想を転換して、ウルトラライトな無重力発生装置を発明するという手はいかがでしょう。そうすれば山登りにも!

    。。長々とすみません。

  7. 2009-06-02 13:15

    重箱つつきな、どうでもいい自己レスです。

    自然対流は下面が暖かい場合だけに起きるはずなので、完全な静止状態で寝れると仮定した場合、下が冷えてるマットでは発生しないですね。マット上ではどうしたって必ず動いてしまうわけで、その圧力の変化によって起きる空気の流れによる強制対流の効果を挙げるべきでした。いずれにしても空気の移動を防ぐのがキーになりますね。

    あと、なぜそんな役に立たないのならNASAがあんなシートを?という疑問も沸いたのですが、あれは体温の保温というよりも、船外活動時の太陽からの強烈な輻射を遮断するというのが主目的なのではないかと愚考したりもした次第です。

  8. wander-z
    2009-06-02 13:51

    > kimatsu先生
    どちらの大学教授からのコメントかと思いきや、反ネオエアー協会の方ですねw

    そうなのか、気体は同一系のなかでは瞬時に熱平衡に達してしまうものと勘違いしてましたが、そういえば住宅のなかでも暖房によっては下のほうに冷気がたまったりするとかなんとか言いますもんね。うーん、、、どの程度の高さがあれば上下面で有為な温度差が生じるんでしょうかね。。。”マクスウェルの悪魔マット”が開発されれば完璧なんですけどねw

    輻射については、そもそもダウンや断熱材に留まった空気を暖めているのは体表からの伝導よりも体から放射される輻射熱のほうなのでは、と勝手に思っていたりいなかったり。。。なので断熱層を体とアルミなどの反射面で挟んでやって両面から焼き焼きブーストしてやるのはそれなりに効果があるんじゃないかと、いやあればいいなと、NASA万歳!ヒートシートブランケットを体表に直接まとうだけなのはどうかとは思いますが。え?ステファンボルツマンですか、それを勉強しろと、うへぇ。。。

  9. 2009-06-02 16:12

    マックスウェルの悪魔マットは完璧なソリューションですね。

    >気体は同一系のなかでは瞬時に熱平衡
    無重力かつ全方向の壁面の温度が均一な空間内という仮定であればそう考えられると思います。

    空気にも粘性があるのでマット内の流速が小さければ小さいほど壁面の近傍ではほぼ静止していると考えられます。またこの壁面近傍の温度はそれぞれの壁面温度とほぼ同一となります。つまり人体側のマットの裏面には(人体の輻射熱とマットを通じて伝導した熱で)暖まった空気の層があり、地面側のマットの裏面には冷えた空気の層があり、空気の熱伝導率の低さも相まって、系内全体がグラデーションのような温度分布になるはずです。つまり空気の動きを充分押さえることができれば空気の熱伝導率の低さだけを大いに享受できると考えられると思います。ダウンマットは封入されたダウンの抵抗で空気の動きをおさえる効果があるのだと思います。

    風のある冬山が死ぬほど寒い(ときくこと)とか、サウナが熱く感じないというのは、まさにこの効果が現れたものといえるかと。

    また、アルミの層で反射する人体の輻射熱とアルミ自体の温度の低さ(=地面の温度の低さ)で奪われる輻射熱のトータルを考えると多分”焼き焼きブースト”効果はあまり期待できないと思います。アルミの層のさらに外に断熱層があれば、また別ですが。ああマトリョーシカ!

    なので、銀マットはやはり銀の面が上ですね。。

  10. wander-z
    2009-06-03 00:36

    > kimatsu先生
    気体に粘性とかってあるんですか、はじめて知りましたよ。古典的な熱力学の概念しか頭にないもので、、気体は低密度で分子が高速に行き来してるんじゃなかったのかよドラえもん!

    ともあれとにかく空気より粘度の高い気体を用いればいいわけですね。CO2はどうなんでしょうね。ラドン(Rn)とかは重そうだからねばっこそう(イメージ)ですし肩こりにもよさそうですねw

    銀マットの銀を上にするのは、蒸着アルミ面の張力によって体の沈み込みを抑えて、ウレタン面に寝るよりもマットの厚みを維持できるから、という新しい珍説を提出しますよ。

    あぁ何の話だっけ。

  11. kimatsu
    2009-06-03 05:59

    封入する気体については原子量が大きくなるほど熱伝導率が低くなるようなので
    ラドンは確かによさげです。
    マットの素材としては

        紙     0.06
    砂 0.3
    ポリエチレン 0.3
    木材(乾)    0.16
    黄銅(真鍮) 106
        チタン     22
    アルミ     237
        空気     0.024
    水     0.561
       

  12. kimatsu
    2009-06-03 06:02

    途中でした。。

    マットの素材としては紙がよさげです。

    ラドンとダウンを封入した紙風船マットはどうでしょう。

    段ボールマットというのも偉大な英知ですね。

  13. wander-z
    2009-06-03 15:05

    肩こりが直るか、発癌するか、命をかけたチャレンジングなマットになりますね。
    モン○ルさん、以上の仕様にてよろしくお願いします。ネオエアー超えに向けて早期に開発に着手してください!

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