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Archive for 2010年10月

MSR Lightning AXIS

今シーズンの冬ハイク用に調達したスノーシュー。22inchのWomen’sサイズ。

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去年まで使っていたLightning Ascentは、甲部分に3本ストラップを留めなければいけなかったが、新作のこのAXISでは大ぶりの一本ストラップをあらかじめ調整しておけば、あとはかかとのストラップを留めるだけで装着できる、とか。

真ん中にも一応ストラップがついているのだけれど、これは取り外しが可能。上写真の左側が取り外した状態、右側がついている状態。取り外してしまっても大丈夫かどうかは試してみないと分からないけれど、冬場でストレスなくスノーシューの脱ぎ履きができるのは魅力なので、できれば取り外しておきたいところ。

靴をセットしてみると以下のように。

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甲部分の大振りなストラップをあらかじめ調整しておいて、履くときはスリッパに足を突っ込むようにして、かかとのストラップを留める。がっちりホールドしているように見えるけど、そこはやはり歩いてみないと分からない。かかと側がすっぽぬけやしないかどうか、靴の作りにもよるとは思うけどどうだろう?

つま先部分の前爪、フレーム全体が歯になっている構造は前作同様。

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Lightning Ascent Women’s 22と並べてみる(両方とも右足側)。フレーム等の形状にはほとんど違いなく、やはり大きな違いはストラップ。

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Lightning Ascentの3本ストラップは面倒といえば面倒だった。さらにはかかとのストラップも歩いている途中でぷらぷら外れてしまったりしてうっとうしかったが、AXISではしっかり留められるようになっている。

ヒールリフターをあげてみる。

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AXISのリフターは凸型?おそらくストック等で跳ね上げるときに引っ掛けやすいようにしたのだろう。たしかにAscentでは一本棒が本体にぴったりくっついてしまうので、ストックを使っても指を使っても跳ね上げるのに苦労した。

AXISにはこんなフックがついてる。

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これをぐぃっと引っ張っるとロックが外れて、足の向きを若干調整できるようになる。見事なギミック!

国内販売価格は34,000円らしいけど、米国から輸入すれば円高の恩恵もうけて通常239ドル=19500円くらいなので、送料等を合わせてもお得。

ここはさらに安い! -> Sunny Sports

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北鎌尾根ハイク 2010.9.24-26

シルバーウィーク後半の週末は低気圧と台風で北アルプスは嵐になってるというので、年初以来計画していた3泊4日の旅、湯俣で温泉〜沢釣り〜北鎌尾根ハイク計画は一旦は中止にしたわけだけれども、、、

翌日、

ナリ「今から2泊でも行けますよ! 上高地から水俣乗越経由で行けば」

ナリ「行きましょうよ!天気よくなりますって!」

ナリ「キタカマキタカマキタカマ!」

ワ「・・・しょうがないなー」

「ブルブル」

ナツ「・・・」

という経緯で4人で出発。24日(金)、19時の制限時間ぎりぎりで上高地に入り横尾までナイトハイク。雨は止んだようだが空はまだ暗雲立ち込めている。翌日以降の天気を祈りつつ、というよりも疑いつつキャンプ泊。

翌朝、なんと快晴! さすがナリさん。最強の晴れ男。

6時過ぎに横尾をたってまずは水俣乗越へ上がる。11時頃に到着。

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遠くに高瀬川がみえる。本来はあそこから入る予定だったが、日程短縮のため逆ルートから来たというわけ。

上高地IN、上高地OUTの今回のルート。地図にしてみるとアプローチが本当に長い…

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ここからは天上沢を下る。岩がゴロゴロしてソールの柔いガイドテニーでは歩きにくい。左手に明日歩く予定の北鎌尾根。

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しばらく歩くとその全貌が見渡せる。一番左が槍ヶ岳であそこがゴールか。アップダウンはあるけれどもそれほど険しそうでもなさそうに見える。

北鎌尾根は、幾人もの生命を奪ってきた歴史名だたるルートとか。今年も数件の事故が起こっている。おそらくここらあたりが”ハイキング”の終着点で、ここから先はいわゆる”登山”の世界なのかもしれない。いよいよこんなとこに来ちまったなぁ。。。

沢で足首をぐっきりひねる。ちょっと痛い。しばらく水で冷やしてテーピングをして出発。天上沢から分岐する北鎌沢をあがる。

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なんとか足は大丈夫そうだ。途中で3L程水を汲む。重いけど仕方ない。これから先は槍まで水がない。

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最後の急斜面を這い上がり、15時過ぎころに尾根に出る。北鎌のコルという場所らしい。大天井岳が西日に映えて美しい。それにしても快晴だ。

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ここから先に幕営適地はなさそうとのことだったので、狭い場所で4人でビバーク。全員幕は張らずビビィで寝る。

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夜、足の血行が止まって痛い。テーピングきつく巻き過ぎたか? でも解いたらもうテーピングの残りがないので、明日歩けなくなってしまうともう帰れなくなるような場所なので我慢w

翌朝、夜明けの表銀座。

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朝食を摂って6時頃に出発。

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周囲はまだハイマツやらが生えている。見ると幕営適地がそこかしこに。なんだ、無理して狭苦しいコルに泊まることなかったなと後悔。

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気持ちのいい尾根。雲ひとつない空。ルートもさして難しくなく、とんとんと上がっていく。

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これが天狗の腰掛? 岩の形がおもしろい。

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浮石もそこそこあるけれど、基本的にはしっかりしたホールドが多いので不安はない。小石をポロポロ落とすので、パーティだとやはりヘルメットはあったほうがいい。

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独標手前。

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リッジレストを背に攀じ登るナリさん。

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独標を過ぎる頃、遠くに先鋭峰が姿を現した。

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あそこへ行くぜー、と野心に燃えるナリさん。

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しかし下を見ると、1000mくらい下までまっさかさま。ブルブル

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ここから先は槍を見据えながら歩く。目標物が見えているのは精神衛生的にたいへんよろしい。

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ルートに迷う場所がいくつか出てくる。しかしどれを選んでも、多少難易度の差はあっても行けてしまう程度。迷って引き返して偵察して、なんてことやってると時間を食うので、あれこれ迷わず突っ込む方が楽なのかもしれない。またパーティで行くと、一人が先行しているときに後ろから見渡して指示が出せるので有利だ。単独だと精神的に追い込まれてただろうなと思う。

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ふと後ろから単独行者が追いついてくる。

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トレイルランナーの方だろうか。あっという間に抜き去って先に進んで行った。なんでも12時間で北鎌尾根を日帰りするのだとか。しかも今年で3度目らしい。世にも変態な人が居たものだと驚く。なんだよ、北鎌ってトレランルートかよ!

いよいよ槍が近づいてくる。

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しかしここから先は巻ルートが多くなる。巻いて巻いて…

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開けた場所に到達。ここが鎌平という場所だろうか? 幕営もできそうだ。キャンプにいいかもしれない

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さて、いよいよ槍が目の前に。日も高くなってきた。

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なんとか槍を巻けないものだろうかと思っていたが、見渡してもどうもそんなルートはなさそうだ。それに今まで思っていたよりも拍子抜けしたようなルートだったので、せっかくだし登ることにする。クライミング的には楽しませてくれるかもしれない。

いくぜっ

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どこにもルートらしきものもないが、どこから登っても行けそうな感じ。各自バラバラに思い思いのルートで攀じ登る。

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後ろを振り返る。空に浮かぶ尾根。あのずっと先から歩いてきたんだなー

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いよいよ頂上直下。

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到着!

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よっこらしょっと

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あれー??

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いや、冗談です。無事ですw

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槍ヶ岳に登るのは初めてだ。あがるとお爺ちゃんやらおばぁちゃんやらの登山客がいっぱい溢れていて、ヘルメットかぶった自分らが場違いみたい。

降りるときは垂直のハシゴなんだけれども、これが今までで一番怖かった。北鎌尾根の核心はここじゃないですかね?

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装備は、クライミングギアも最低限のものを一式持っていったけれども結局使いどころはなかった。ヘルメットだけはあったほうがいいか。出発前にいまるぷさんにもらったナイスなステッカーが気恥ずかしい。

槍には12時頃に到着? ビール飲んでラーメン食べて、ここから槍沢を下って18時頃に上高地。これも歩き通しでしんどかった。ズタズタに疲れて温泉に入って帰京。

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