厳冬期用900FPキルト、自作

今シーズンの厳冬期は、シュラフよりも出入りが楽で重量効率もいいキルトで過ごしたいと思っていたけれども、いかんせん選択肢が少ない。というより既製品だとNunatakのArc Expeditionの一択なのだけれども$561だとさすがに円高でも手が出しにくいうえに800FP+なのでさほどのスペックでもないしオーダーしてから完成まで2ヶ月かかるらしいし…

と悩んでいたところに900FPダウン素材が入手可能なような情報を得て、もういっそ厳冬期用キルトも自作してみようと踏み切ってみた。

以下完成品。裁断、縫製、封入まで丸一日で作業はほぼ完了。

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出来上がりは期待以上。軽くてムッチムチ、厳冬期3000m級でも安心のキルトが完成した。

以下、スペック

■総重量: 910g

■ダウン: 900FP White Goose Down x 650g

■生地: 0.9oz Momentum90 Fabric(両面)

■サイズ: ロング 縦190cm x 首周り140cm x フットボックス周径110cm

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素材はThru-Hikerから調達。標準のQuilt Kitではダウン量が足りないので個別発注。

900FPと称するダウン素材はカナダ産のホワイトグースダウンだとか。見てみたところフェザーは混入していない。

両面のMomentum生地は、MLDがビビィ素材として”The best of the best”と言うくらいなので、軽量性、撥水、透湿性でそれなりのパフォーマンスなのだろう。表面が青、裏面を黒としてみた。

ダウンが上下に寄らないように室房を作るのだけれども、これだけの厚さになるとロフトを殺さないように隔壁を縫いつけてボックス構造にしてやらないといけない。そこにはNo-See-Umのメッシュ素材を15cm幅に切りそろえて上下の生地に縫いつけた。室房は全部で11。

制作に使ったミシンは職業用のヌーベルクチュールだけれども、家庭用でも十分制作は可能だと思う。

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首周りのコードはバンジーコード。伸縮するので出入りが楽。両端に縫止めしてセンターから引っ張るようにした。

夜でも目立つように赤色のスナップボタンで固定。

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フットボックス底面は方形。ここにもきちんとダウンを封入。

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裁断はさほど苦もなく、足側に向かって尻すぼみの形状にして、表裏面とも同じ形にカット。

縫製も思ったよりも楽だった。フットボックスを縫い付けるところだけが少し頭を悩ませたけれど。

一番苦労したのがダウンの封入。ダウンが飛び散ってもいいようにテントを張ってその中で作業したのだけれども、各ボックスにどれだけ詰め込むか本当なら計量しながらやりたいところだけれども、そんな悠長なことしてる余裕なし。まさに戦場。とにかくダウンを掴んで放りこんで、あとから全体のバランスを見て調整して、テープで仮止めしてから縫いつけた。

あとから知ったけれども、ダウンを濡らして固めて封入するという方法もあるらしい。頭は使いようだね。

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↑採寸取りに借りたNunatak Arc Expedition(Large)(左)との比較。自作キルトのほうがダウン量は+27gほど多いけれども、見た目以上にムチムチ感は優っている。トータル重量は-6g差なのでほぼ同一。

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↑GoLite Adrenaline 0°(上)との比較。足回りは同じくらいのロフトがあるが、上半身は自作キルトのほうが完全に分厚い。

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↑Montbell U.L.SS #1(左)との比較。これはもう勝負にならない。

ダウン素材としては自称900FPというのも納得できる、というか、信じてみようという気になる素晴らしさ。これだけの素材を個人で少ロットで調達できるのならもう既製品を購入する理由はどこにもなく、制作もさほど難しくもなく、これからは最上最軽量のスリーピングバッグを入手しようとするなら自作するのが正道、と言い切ってしまってよいのでは。

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飛び散ったダウンを回収。掃除が大変…

カテゴリー:DIY, Outdoor

MSR Lightning AXIS

今シーズンの冬ハイク用に調達したスノーシュー。22inchのWomen’sサイズ。

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去年まで使っていたLightning Ascentは、甲部分に3本ストラップを留めなければいけなかったが、新作のこのAXISでは大ぶりの一本ストラップをあらかじめ調整しておけば、あとはかかとのストラップを留めるだけで装着できる、とか。

真ん中にも一応ストラップがついているのだけれど、これは取り外しが可能。上写真の左側が取り外した状態、右側がついている状態。取り外してしまっても大丈夫かどうかは試してみないと分からないけれど、冬場でストレスなくスノーシューの脱ぎ履きができるのは魅力なので、できれば取り外しておきたいところ。

靴をセットしてみると以下のように。

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甲部分の大振りなストラップをあらかじめ調整しておいて、履くときはスリッパに足を突っ込むようにして、かかとのストラップを留める。がっちりホールドしているように見えるけど、そこはやはり歩いてみないと分からない。かかと側がすっぽぬけやしないかどうか、靴の作りにもよるとは思うけどどうだろう?

つま先部分の前爪、フレーム全体が歯になっている構造は前作同様。

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Lightning Ascent Women’s 22と並べてみる(両方とも右足側)。フレーム等の形状にはほとんど違いなく、やはり大きな違いはストラップ。

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Lightning Ascentの3本ストラップは面倒といえば面倒だった。さらにはかかとのストラップも歩いている途中でぷらぷら外れてしまったりしてうっとうしかったが、AXISではしっかり留められるようになっている。

ヒールリフターをあげてみる。

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AXISのリフターは凸型?おそらくストック等で跳ね上げるときに引っ掛けやすいようにしたのだろう。たしかにAscentでは一本棒が本体にぴったりくっついてしまうので、ストックを使っても指を使っても跳ね上げるのに苦労した。

AXISにはこんなフックがついてる。

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これをぐぃっと引っ張っるとロックが外れて、足の向きを若干調整できるようになる。見事なギミック!

国内販売価格は34,000円らしいけど、米国から輸入すれば円高の恩恵もうけて通常239ドル=19500円くらいなので、送料等を合わせてもお得。

ここはさらに安い! -> Sunny Sports

カテゴリー:gear, Outdoor

北鎌尾根ハイク 2010.9.24-26

シルバーウィーク後半の週末は低気圧と台風で北アルプスは嵐になってるというので、年初以来計画していた3泊4日の旅、湯俣で温泉〜沢釣り〜北鎌尾根ハイク計画は一旦は中止にしたわけだけれども、、、

翌日、

ナリ「今から2泊でも行けますよ! 上高地から水俣乗越経由で行けば」

ナリ「行きましょうよ!天気よくなりますって!」

ナリ「キタカマキタカマキタカマ!」

ワ「・・・しょうがないなー」

「ブルブル」

ナツ「・・・」

という経緯で4人で出発。24日(金)、19時の制限時間ぎりぎりで上高地に入り横尾までナイトハイク。雨は止んだようだが空はまだ暗雲立ち込めている。翌日以降の天気を祈りつつ、というよりも疑いつつキャンプ泊。

翌朝、なんと快晴! さすがナリさん。最強の晴れ男。

6時過ぎに横尾をたってまずは水俣乗越へ上がる。11時頃に到着。

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遠くに高瀬川がみえる。本来はあそこから入る予定だったが、日程短縮のため逆ルートから来たというわけ。

上高地IN、上高地OUTの今回のルート。地図にしてみるとアプローチが本当に長い…

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ここからは天上沢を下る。岩がゴロゴロしてソールの柔いガイドテニーでは歩きにくい。左手に明日歩く予定の北鎌尾根。

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しばらく歩くとその全貌が見渡せる。一番左が槍ヶ岳であそこがゴールか。アップダウンはあるけれどもそれほど険しそうでもなさそうに見える。

北鎌尾根は、幾人もの生命を奪ってきた歴史名だたるルートとか。今年も数件の事故が起こっている。おそらくここらあたりが”ハイキング”の終着点で、ここから先はいわゆる”登山”の世界なのかもしれない。いよいよこんなとこに来ちまったなぁ。。。

沢で足首をぐっきりひねる。ちょっと痛い。しばらく水で冷やしてテーピングをして出発。天上沢から分岐する北鎌沢をあがる。

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なんとか足は大丈夫そうだ。途中で3L程水を汲む。重いけど仕方ない。これから先は槍まで水がない。

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最後の急斜面を這い上がり、15時過ぎころに尾根に出る。北鎌のコルという場所らしい。大天井岳が西日に映えて美しい。それにしても快晴だ。

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ここから先に幕営適地はなさそうとのことだったので、狭い場所で4人でビバーク。全員幕は張らずビビィで寝る。

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夜、足の血行が止まって痛い。テーピングきつく巻き過ぎたか? でも解いたらもうテーピングの残りがないので、明日歩けなくなってしまうともう帰れなくなるような場所なので我慢w

翌朝、夜明けの表銀座。

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朝食を摂って6時頃に出発。

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周囲はまだハイマツやらが生えている。見ると幕営適地がそこかしこに。なんだ、無理して狭苦しいコルに泊まることなかったなと後悔。

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気持ちのいい尾根。雲ひとつない空。ルートもさして難しくなく、とんとんと上がっていく。

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これが天狗の腰掛? 岩の形がおもしろい。

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浮石もそこそこあるけれど、基本的にはしっかりしたホールドが多いので不安はない。小石をポロポロ落とすので、パーティだとやはりヘルメットはあったほうがいい。

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独標手前。

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リッジレストを背に攀じ登るナリさん。

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独標を過ぎる頃、遠くに先鋭峰が姿を現した。

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あそこへ行くぜー、と野心に燃えるナリさん。

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しかし下を見ると、1000mくらい下までまっさかさま。ブルブル

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ここから先は槍を見据えながら歩く。目標物が見えているのは精神衛生的にたいへんよろしい。

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ルートに迷う場所がいくつか出てくる。しかしどれを選んでも、多少難易度の差はあっても行けてしまう程度。迷って引き返して偵察して、なんてことやってると時間を食うので、あれこれ迷わず突っ込む方が楽なのかもしれない。またパーティで行くと、一人が先行しているときに後ろから見渡して指示が出せるので有利だ。単独だと精神的に追い込まれてただろうなと思う。

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ふと後ろから単独行者が追いついてくる。

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トレイルランナーの方だろうか。あっという間に抜き去って先に進んで行った。なんでも12時間で北鎌尾根を日帰りするのだとか。しかも今年で3度目らしい。世にも変態な人が居たものだと驚く。なんだよ、北鎌ってトレランルートかよ!

いよいよ槍が近づいてくる。

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しかしここから先は巻ルートが多くなる。巻いて巻いて…

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開けた場所に到達。ここが鎌平という場所だろうか? 幕営もできそうだ。キャンプにいいかもしれない

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さて、いよいよ槍が目の前に。日も高くなってきた。

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なんとか槍を巻けないものだろうかと思っていたが、見渡してもどうもそんなルートはなさそうだ。それに今まで思っていたよりも拍子抜けしたようなルートだったので、せっかくだし登ることにする。クライミング的には楽しませてくれるかもしれない。

いくぜっ

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どこにもルートらしきものもないが、どこから登っても行けそうな感じ。各自バラバラに思い思いのルートで攀じ登る。

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後ろを振り返る。空に浮かぶ尾根。あのずっと先から歩いてきたんだなー

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いよいよ頂上直下。

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到着!

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よっこらしょっと

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あれー??

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いや、冗談です。無事ですw

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槍ヶ岳に登るのは初めてだ。あがるとお爺ちゃんやらおばぁちゃんやらの登山客がいっぱい溢れていて、ヘルメットかぶった自分らが場違いみたい。

降りるときは垂直のハシゴなんだけれども、これが今までで一番怖かった。北鎌尾根の核心はここじゃないですかね?

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装備は、クライミングギアも最低限のものを一式持っていったけれども結局使いどころはなかった。ヘルメットだけはあったほうがいいか。出発前にいまるぷさんにもらったナイスなステッカーが気恥ずかしい。

槍には12時頃に到着? ビール飲んでラーメン食べて、ここから槍沢を下って18時頃に上高地。これも歩き通しでしんどかった。ズタズタに疲れて温泉に入って帰京。

カテゴリー:hike, Outdoor

滝川赤石沢から飯豊連峰… 8/19-21

山形県と新潟県、福島県の境にある飯豊連峰、そこを歩くアプローチに沢を経由しようという着想で、山形県側の滝川から地蔵岳の方角へと伸びる赤石沢をハンさんと辿ってみようということになった。

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小国駅前のスーパーで行動食を仕入れるはずだったけれども、沢靴・沢道具・ちょっと多めの食料を含めて26LのRPMに一切がっさいをつめ込んできてパンパンだったので、おにぎり3個だけを買ってタクシーに乗る。

東北の山も田舎もはじめてだったけれど、駅からタクシーで離れるとすぐに目立った人工物が少なくなる。里山、といっても関東近辺で見るようなのとは違い、あまり人の手の入ってなさそうな原生的な様子に少し心奪われた。

滝川の林道沿いの森の中には廃村跡。運転手談によると昔は住民がいて狭い畑を耕し山菜を採ったりして生計を立てていたらしいが、行政インフラを整備するのが難しいので町に転居しろと促され、みんな森の生活を捨てて出て行ったらしい。もったいない。

林道の終点にて料金9000円を支払い遡行の準備。釣竿をセットし、沢靴に履き替え、ハーネスをはめてヘルメットを被り出発。

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滝川を辿り、砂防堤のような場所を越えてしばらく行くと赤石沢への入渓ポイントがあり左折。雰囲気は少し鬱蒼としてくるけれども、しばらくはほとんど高低差がなくフラットな沢筋を歩く。

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石が赤いから赤石沢なのだろうか?ところどころ小さな滝も出てくる。

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僕のテンカラ竿を代わる代わる振りながら歩く。

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魚影は見かけたのだが、

ハ「おーい、ここに魚いるよー!! ここだってー」

ワ「あぁ?(声大きいってまったくもぅ…)」バシャバシャ

というかんじで騒々しくデリカシーの欠片もない俄釣り師達に釣られる魚がいるわけもなく…

1980円で買ったテンカラ竿は途中で継ぎ目が硬くなって収納できなくなり、がんばっていると折れてしまった。

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僕は問題ない滝であればなるべく登るのだけれども、ハンさんは沢に来たというのになぜか濡れるのを嫌がり、巻けるところはとにかく巻こうとする。歩き方は人それぞれだな…

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8mほどの滝がこのルートのクライマックスらしい。直登は避けて左から巻く。が、斜面は藪に覆われ足を乗せた土もずりずりと崩れ落ちなかなか焦った。僕は結局ルートミスをして高巻きすぎたので懸垂で降りる羽目に。ロープ出したりしている拍子におにぎりを一個沢に落としてしまった。

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運命の分岐ポイント。赤石沢をまっすぐ進むと地蔵岳にほぼ近い登山道に出られるはずだが手元に情報はなく、予定ではここからヤゴウ沢へと入り登りつめてから廃道の尾根を歩くルートなので、そのとおりに左折した。

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幕営ポイントがなかなか見つけられず日がどんどん暮れていったが、やっと焚き火のできそうな場所を見つけキャンプイン。タープも張らずビビィでの露営。

翌日、朝食を作るのが手間なので最後の一個のおにぎりを食べて出発。ヤゴウ沢を詰めにかかる。だんだん両側の植生が迫ってきて視界を覆ってくる。虫も増えてきた。目の前をミノムシが垂れ下がってきて飛び上がって驚く。沢に来といてなんだけど苦手なんだよなぁ…

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そろそろ水が涸れる。次の水場まで3時間ほどだろうか、ペットボトルに水を500mlほど確保。だんだん斜度が上がってきて、崩れる土の斜面と格闘しながら尾根を目指す。短くしたストックを土に突き刺し、草の根をつかみながら這い上がる。なかなか安心出来るホールドが少ない。

上がりきったところは鬱蒼とした藪の中だった。想定では鍋越山の近辺のはずだ。靴を履き替え廃道跡をさがす。地図上ではここに廃道のルートが通っており、登山道までは単純に尾根を辿って2kmほど。長くても2-3時間も歩けば辿りつくだろうとタカを括っていたが結局廃道の跡のようなものは見つからず、潅木の藪は想像以上に激しかった。

にょきにょきと真横に伸びきった無数の枝のような潅木が壁のように行く手を遮るので、それを持ち上げて潜ったり、あるいは思い切り体重をかけて踏みつけたり、ときに跳ね返されながら進む。そんな具合だから体力も気力もみるみる奪われていく。なんと生命力の旺盛な藪だろう。視界も悪く、ちょっと離れるとハンさんの姿もすぐに見えなくなる。

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藪と格闘すること3時間、5時間、7時間… 水はとうに尽き、食事もろくに取らずに藪を漕ぎ続ける。

それにしても長すぎる。途中で不安になるハンさん。

ハ「…ちょっとヤバくね?」

ワ「いや、尾根沿いに進むだけだから。迷ってないし。ちょっとハードなだけで…」

ハ「でもさぁ、方角合ってるのかなぁ…」

ワ「だいじょぶだってー、尾根だからさ (まーたいつもの不安症がはじまったよ…)」

と言いつつ、僕は体力的に参ってきて休憩時間が長くなる。そうこうしているうちにいよいよ日は暮れてしまった。途中で蛇がとぐろを巻いていたのを発見するけどもはや驚く気力もなくスルー。

月夜が山蔭を映しだし、目指す山道まではあと100mほどを残すのみに見えた。しかし今までで最もハードな藪に阻まれ心が折れる。もう動きたくない。まだ体力を残してるハンさんには先に行ってもらい、僕はトラバース中の藪の斜面でビバークすることにした。

喉は乾いたけど仕方ない。一晩くらい大丈夫だろう。

急な斜面にも容赦なく生えそろった潅木の上にのっかって、体が地面につかないのもお構いなしで眠りに入る。ハンさんの藪を漕ぐ音がいつまでも聞こえる。まだ抜けられないのだろうか? zzz…

翌朝、起きると2-3mほどずり落ちていたので登り返す。ルートの先を見渡すと眼と鼻の先に目指すピークが見えた。あそこが山道との合流点のだまし地蔵のはずだ。

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しかし体が動かない。どうもシャリバテてしまっている。やっぱ食べないとダメだな。ザックを開いて食料をさがす。まずはパックに入っためんつゆを飲み干し、続けてキーマカレーを冷えたまま一気飲みする。うまい。糖質が欲しいけど米を炊くには水がない。あぁめんつゆで炊けばよかったかなと思うも後の祭り。生麺もあるから焼けばいいのだけれどしかしもはや斜面でストーブを出すのもめんどうだ。さらに食料袋をさがすとピーマンが3個。生のままかじるとシャクシャクと水気がして極上の味。念のため1個を残し、しばらく体を休めてから行動開始。

潅木の障害物を踏み越えながら、3歩進んでは休み、また進んでは休みを繰り返し、斜面を進もうにもらちがあかないので、心を決めて尾根を這い上がる。なんとか緩そうな笹薮に到達し、しばらく歩くとようやく山道へと復帰。倒れこんでしばらく眠る。

起きると登山客もちらほら、近くで休んで声をかけてくれたオジサンに水とキャラメルを分けてもらい腹に収める。少し体力は回復したか。しかしここから飯豊連峰を歩くべきか、ハンさんはどこまで進んだだろう。もういいや、尾根歩きはあきらめて降りよう。

山道はなんと快適なんだろう、まるで高速道路だなー、と思いながら、途中で食事をとり、徐々に体力が回復してきて最後は走りながら駆け降りた。

そもそもルートミスだろうか?水と行動食をケチったのが良くなかったか?次またしんどい思いをするのが嫌なら今回の旅から課題を見出さなければいけないけれど、しかしそんなことはどうでもよく、地獄のような藪から這い出た満足感だけを愉しみながら東北を後にした。

カテゴリー:hike, Outdoor

真の沢キャンプ

だいぶ時間がたっちゃったけど、6月に行った真の沢。秩父の森の奥のほう。同行者はnariさんとhodapun。

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目的地の柳小屋のあたりまでが遠い。暑いなか歩き続けてすっかりバテる。

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小屋に着いたあたりで川辺の平地にタープを張って、

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焚き火をかこんで酒宴。雨あがりで枝が濡れていたけれども、エスビット投入して無事に着火。

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森林限界上のような絶景はないけれども、沢でのキャンプは山や木々のなかに深く包まれて眠る感じ。焚き火を一歩離れるとそこは精霊の住まう暗闇の世界? 酔っ払って撃沈。

ZZZ…

翌朝。ちらかし放題(汗。ビビはMLDのSoul Biby Side Zip

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今まで使ってたモ◯ベルの軽量シュラフカバーみたいにムレなくていいね。バグネットあり、頭部にちょっとしたフレームも入ってて使い勝手よし。

朝食とってから、すこし沢を遡行しつつ釣りにでかけます。

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2000円でゲットした3.6mのテンカラ竿。何度か枝にひっかけてフライを消失。そして一匹も釣れず…orz

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下半身はサワーシューズShortとネオプレンソックスにCW-Xの構成。

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hodapun、かっこつけてるけど坊主。

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W「魚くいたいね」

H「nariさん釣ってくれるっしょ」

W「他人まかせかよ…」

でもnariさんは3匹釣ったけど全部リリース。魚食べれず…orz

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フライロッドかっこいい。

そんな沢遊びでした。

以下おまけ。ソロ用スモールスタッキング。

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GSI Halulite Minimalistをメインに、Esbitのクッカー、GSIのInsulated Mug(Ketalistのおまけについてくる小さいやつ)がピッタリ嵌る。あとチタンプレート蓋。

広げるとこんな感じ。

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鍋つかみとパックタオル、自作の五徳一体型アルコールストーブ、折りたたみスポークまで収納可能。

米を焚きながらおかずを一品作って酒も飲める。ぜいたくや。

カテゴリー:camp, Outdoor

Hip Bag Hiking

笠取・飛竜では、ヒップバッグで幕営ハイクに行ってきました。

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DANA DESIGN Lone Trail 10L

そこそこ容量があり、ショビットにも荷物を挟んだり、外付けしたりできるので便利。DANA特有のウエストベルトで細かく調整できるので、がっつり積み込んでも腰にしっかり固定できる。これ自体は決して軽くはないけれど(未実測)、ヒップバッグで歩いて泊まるには今のところこれが最適だと思う。”走る”のがメインとなると腰がけっこう振られるかもしれないので、そこはまた別の工夫が必要かもしれない。

ヒップバッグで歩くメリットは、やはり軽さとコンパクトさが第一。重心が低く安定するから歩きやすい。肩や背中に荷重がかからないから上半身が一切の負荷をかけずに軽快に歩ける。そして暑くても背中がムレなくて快適。バックパックと比べるともはや別次元の快適さ。

中身は、

  • Bivi: MLD Soul Bivy Side Zip (240g)
  • Sleeping bag: GoLite Ultra 20°(550g)
  • Mat: 自作フィッシュボーンマット(46g)
  • Hardshell: OR Zealot Jacket (218g)
  • Wind-JKT: Montane LiteSpeed Jacket (159g)
  • Down-JKT: TNF LiteHeat Jacket (180g)
  • Foods: カロリーメイトx3箱、おにぎりx2、パンx2、トレイルミックス
  • Water: いろはすx2本、ポカリスエットx1本 (SealLine Water Bottle Holder)
  • Poles: 自作Wander-Stick(64g) x 2本
  • Other: コンパス SUUTO Commet(7g)、ヘッドライト Petzl e+Lite(29g)、ALOKSAKマップケース、FirstAid、下着着替え

こんなもん。まずは生存していけること、そして歩き続けられること。雨風を凌いで、体温を保って、カロリー補給ができることを最低限に目指した装備。

あ、これ以外にMAKA2をフロントバッグにして、カメラ類を入れてました。

テントやタープみたいな屋根は持たなかったけど、ビビィにくるまってれば雨風は凌げる。シュラフ、ダウン、ジャケット類は普段と同じ構成で不足ない。

今回特に省いたのはストーブ、クッカー、燃料の類。これらはたとえ宿泊山行だったとしても、自然のなかで生存するために、あるいは歩くために必ずしも不可欠な装備ではない。無雪期にこの重さは心の贅肉と割りきって切り捨ててしまってもよい部分かもしれない。「歩いて・食べて・快適に寝る」すべてのアクティビティの満足度を満たすのか、時には思い切って「快適に歩くこと」のみに集中するか、選択肢はいろいろ自由に選べるとよいと思う。

とはいえよく見てみるとまだまだ余分な贅肉がある。ストックは持たなくてもいいかもしれない。ハードシェルとウィンドジャケットもどちらか一つに統合してもいいな。

カテゴリー:gear, hike, Outdoor

笠取飛竜ハイク 2010.5.29-30

秩父・奥多摩の笠取〜飛竜へのハイクに行ってきました。

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メンバーは毎度のハンさんに加えて、今回は女子キャンプの某ガールをお招きして幕営ありのスルーハイクに行ってみようと、選んだのは笠取〜飛竜。共同装備は持たず個食個泊スタイルで出発。

JR塩山駅から西沢渓谷方面のバスに乗車。新地平のバス停からちょっと長めの林道を歩いて秩父奥多摩の主脈を目指します。

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新地平からの林道は沢沿いに緩やかに伸びていて、人もなく天気もよく気持ちよく歩けてGood。

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歩いてほどなくすると背中も蒸れ蒸れ。

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3時間ほど歩くとちょっとした登りに到達。だんだん視界が開けてきて、いっぱいの笹原の中を歩く。

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尾根までもう少し!

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やっと登りつめると、遠く奥多摩方面まで見渡せる場所に到達。ここが雁峠? お天気はすこし下り坂に突入。

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ガスの中へ誘われて行くように笠取山へと向かう。

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幻想的なトレイルを堪能。

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降りしきる雨のなか将監小屋に到着。

幕を張ってから休憩場所で一息。わりと寒い。この夜の最低気温は零度前後まで下がった。

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翌朝、幕営の様子はこんな感じ。ハンさんのSilTarp2。

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再び、霧の中を飛竜山目指して歩く。

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荒々しい倒木を横切り、原始の森に漂う。ここは腐海?

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お昼すぎに丹波に到着。バスに乗って奥多摩駅へと向かい、温泉に入って帰りましたとさ。

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左から、GoLite JAM2、僕のパッキングは真ん中のDANA DESIGN Lone Trail、右がハンさんのGoLite Day。

かねて宿願のヒップバッグでのお泊りハイクも試みることができた。というより女子が一番大きなザック背負ってるのはいかがなものかと… 個食個泊前提で軽量化していくとこうなるケースも出てくるので、意外な課題がでてきましたよ。

カテゴリー:hike, Outdoor